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選べなかった命 出生前診断の誤診で生まれた子 [ノンフィクション]

彼女は出生前診断で「異常なし」と伝えられたが、
生まれてきて子はダウン症で、3ヶ月で亡くなってしまった。
医師が結果を見落としていたのだ。
誤診への謝罪はあったが、
誤診ゆえに生まれ、苦しんで亡くなった子に対する医師の謝罪はなかった。
彼女は医師を訴えることに。

母体保護法では障害を理由に中絶はできないと定められている。
しかし出生前診断の結果、胎児に染色体異常が発見されると、
ほとんどの女性が中絶を選択する。
経済的理由なら中絶が認められているため、グレーゾーンで判断されているのだ。
ダウン症の子とともに生きる家族、
育てることができなかった女性、
ダウン症で初めて大学を卒業した女性、
優生保護法下での強制赴任手術を受けた女性、
様々な角度から命の選別について
深く考えさせられる内容となっていた。


選べなかった命 出生前診断の誤診で生まれた子

選べなかった命 出生前診断の誤診で生まれた子

  • 作者: 河合 香織
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2018/07/17
  • メディア: 単行本



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『週プロ』黄金期 熱狂とその正体 活字プロレスとは何だったのか? [ノンフィクション]

80年代後半から90年代中盤まで活字プロレスの全盛期だった。
新日本と全日本はテレビのゴールデンタイムから外れ、夕方と深夜枠へ。
第二次UWFはテレビ未放映。
インディペンデント団体もたくさん出てきた。
プロレス界は事件が次々と起こり、
スキャンダラスな誌面が読者の関心を惹いたのだ。
それに加えて、ターザン山本編集長の時代を読む力と文才が
上手く噛み合い、週刊プロレスは公称40万部を誇る怪物雑誌へ。

この本では週プロのライターだけでなく、
ライバル誌・週刊ゴングの関係者、プロレスラーたちも
当時の熱狂を振り返っており、
多角的に活字プロレスについて考えることができる内容となっていた。
読んでいるうちに
絶頂期は長く続かないものだと思い知らされるが、
そういう熱い時代があったという事実が今となっては大事なのだろう。


『週プロ』黄金期 熱狂とその正体 活字プロレスとは何だったのか?

『週プロ』黄金期 熱狂とその正体 活字プロレスとは何だったのか?

  • 作者: 俺たちのプロレス編集部
  • 出版社/メーカー: 双葉社
  • 発売日: 2019/02/20
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



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「母親に、死んで欲しい」: 介護殺人・当事者たちの告白 [ノンフィクション]

2016年に放送されたNHKスペシャルの書籍化。
高齢化社会の到来で老老介護、介護離職、多重介護など
介護に関する報道を目にすることが増えてきた。
悲しいことに介護殺人に至ることもある。

この本では介護殺人の当事者に取材し、厳しい介護の現状を露にしている。
殺人事件の犯人と聞くと、極悪人のイメージが強くなるが、
介護殺人の当事者は懸命に介護したうえで、
精神的、身体的、経済的に追い詰められてしまうことが多い。
読んでいて、かなりしんどくなる内容だが、
ますます高齢化が進む日本社会で避けては通れない問題といえる。


「母親に、死んで欲しい」: 介護殺人・当事者たちの告白

「母親に、死んで欲しい」: 介護殺人・当事者たちの告白

  • 作者: NHKスペシャル取材班
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2017/10/18
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



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「鬼畜」の家:わが子を殺す親たち [ノンフィクション]

近年、児童虐待は大きな社会問題としてメディアで取り上げられることが増えてきた。
虐待をした親たちは「鬼畜」のように報道されるが、
果たして、どのような人間だったのか。
「厚木市幼児餓死白骨化事件」
「下田市嬰児連続殺害事件」
「足立区ウサギ用ケージ監禁虐待死事件」
これらの事件で、
虐待した親だけでなく、家族歴、周辺の関係者たちも
深く掘り下げ、現代社会が抱える問題について考えさせられる内容となっている。
虐待やネグレクト、貧困は世代間で連鎖し、
その結果として現実感の欠如が
悲惨な事件を生み出すのだと思い知らされる。

エピローグに
特別養子縁組を支援するNPO法人「Babyぽけっと」について触れられている。
読んでいると少しは救われた気分になる。


「鬼畜」の家:わが子を殺す親たち

「鬼畜」の家:わが子を殺す親たち

  • 作者: 石井 光太
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2016/08/18
  • メディア: 単行本



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死刑でいいです―孤立が生んだ二つの殺人 [ノンフィクション]

2005年、大阪で姉妹刺殺事件を犯した山地悠紀夫。
彼はその5年前、母親を殺害し、少年院へと収監されていた。
山地はどのような人物だったのか。
過酷な生い立ち、アルコール依存症で暴れる父親、ネグレクト気味の母親、
借金に追われる母子家庭、いじめ、不登校、広汎性発達障害、
規則正しい生活に馴染めた少年院、
そこを出た後は過去を知られ店を転々とし、最後はゴト師に。

転がり落ちる人生「私は生まれてくるべきではなかった」という発言は
読んでいるものを切なくさせる。
犯した罪は許されるものではないが、
どこかで救いの手があったならばと思ってしまうだろう。
発達障害が認知され始めた頃に出版されたため、
そのことに関する記述は多い。
ただし山地に関しては成育歴や環境が苛酷なため、
何らかの犯罪に巻き込まれた可能性は高いだろう。

広汎性発達障害で犯罪を犯してしまった人に対しては
「反省」を求めるのではなく、
「再犯防止」に力を入れるべきというところに説得力があった。
日本の司法は「罪への反省」ありきだが、
そういう思考になれない人たちがいることを
知る必要があるのだろう。

貧困と暴力、不景気といった時代背景についても、
いろいろ考えさせられる本だった。


死刑でいいです―孤立が生んだ二つの殺人 (新潮文庫)

死刑でいいです―孤立が生んだ二つの殺人 (新潮文庫)

  • 作者: 池谷 孝司
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2013/04/27
  • メディア: 文庫



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